『形の合成に関するノート』におけるプログラムは、設計案でも要求の単なる一覧でもない。 起こりうる不適合を、互いに強く作用するものが同じ部分問題へ入るように分け、その部分問題を小さいものから大きいものへ組み上げた階層である。
不適合と要求は、同じ条件を反対向きから述べている。 「やかんが高価すぎる」という不適合は、「やかんの価格が許容範囲に収まること」という要求に言い換えられる。 プログラムが扱うのは、ある製品で現在発生している失敗ではなく、「高価すぎる」「容量が足りない」のような起こりうる不適合の種類である。
ただし、不適合を要求へ言い換える目的は、変数同士の相互作用をなくすことではない。 広すぎる条件を分割し、互いに重複する条件を整理して、各変数の粒度をおおむね揃えるためである。 相互作用まで消してしまえば、どの条件を一緒に扱うべきかを判断する手掛かりも消える。
したがって、プログラムが示すのは解決策ではなく、どの要求を一緒に解き、どの順序で部分的な解決を全体へ組み上げるかである。 その分解は設計者の判断から独立しておらず、価値は客観性の保証ではなく、区分の根拠を検討できる点にある。 この限界は不適合間の相互作用から設計問題を分解すると区分の根拠を検査できるで扱う。
https://monoskop.org/images/f/ff/Alexander_Christopher_Notes_on_the_Synthesis_of_Form.pdf