同じ100万円でも、今日確実に受け取る100万円と、何年も先に受け取れるかもしれない100万円の価値は異なる。 将来の金額には、受け取るまでの時間と受け取れない危険性があるからである。
DCFは、会社が将来生み出すキャッシュフローを予測し、時間と危険性を反映した割引率で現在価値へ換算する評価方法である。 割引率が高いほど、将来キャッシュフローの現在価値は小さくなる。
1年後のキャッシュフローの現在価値
= 1年後のキャッシュフロー ÷(1 + 割引率)
会社全体の事業価値を求めるDCFでは、債権者と株主の双方へ配分できるフリーキャッシュフロー(FCF)を予測する。 この場合の割引率には、借入コストと株主が求める収益率を資本構成に応じて組み合わせた加重平均資本コスト(WACC)を使う。
WACCには、借入金と株主資本を調達し続けるために会社が満たすべき収益率という意味がある。 借入コストの見積もりはcost-of-debt-uses-the-current-marginal-borrowing-rateに記した。
明示的に予測できる期間の後も会社が続く場合は、その後のキャッシュフローを継続価値としてまとめる。 継続価値が評価額の大部分を占めることもあるため、永久成長率やWACCの小さな変更でもDCFの結果は大きく動く。
DCFは将来を予測するため、現在の市場価格をそのまま使わずに会社を評価できる。 その一方で、将来の利益率、成長に必要な投資、WACC、継続価値という観測できない前提に結果が左右される。
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