AIの出力は文章規則を具体化すると確認しやすくなる

AIに「簡潔に説明して」と頼むだけでは、何を削り、何を残すかが曖昧になる。確認したいのが判断条件や操作の内容なら、一文で一つの主張か操作を扱う、同じ概念には同じ用語を使う、条件を操作より先に書く、といった規則を指定する。読み手は、言い換えを解釈したり長い文から条件を拾ったりする負担を減らせる。

航空機の整備文書から発展したASD-STE100は、この発想の参考になる英語の技術文書規格である。文章の書き方と制御された語彙の辞書を組み合わせ、原則として一つの単語に一つの意味と品詞を認める。同義語を自由に使い分けず、専門用語にも使用規則を設ける。普通の文章と別のファイル形式なのではなく、文章の曖昧さを減らすための制約である。

https://www.asd-ste100.org/about.html

日本語では英語用の規格への準拠を求めるより、確認したい内容に合わせて規則を指定する。たとえば「必要に応じて設定を適切に調整する」を、説明用の例として「接続が30秒以内に完了しない場合は、タイムアウトを60秒に変更する」と書けば、条件と操作が明確になる。この具体化に必要な数値が分からなければ、AIに補わせず未確認と書かせる。短くするために条件や例外を消してしまうと、確認に必要な情報を失う。

読みやすい文章でも、内容の正しさは別に確かめる必要がある。ASDの公式資料も、AIの出力が規格に沿って見えることと、実際の準拠を検証したことを区別している。事実、推測、未確認事項を区別し、主要な主張に出典を付ける規則も組み合わせたい。これは出力の形が整っていても判断根拠の透明性は保証されないこととつながる。

https://asd-ste100.org/STE_downloads.html

委任の単位を検証可能性から決めるとき、結果を人間が読んで確かめる方法も設計に含まれる。文章規則は、その確認にかかる負担を減らすために使う。

着想元の記事は、公開されている冒頭部分を参照した。

https://medium.com/neuralnotions/andrej-karpathys-new-suggestion-ask-ai-output-in-asd-ste100-format-and-not-in-text-format-b7b753f52f32

#ai-agent #technical-writing #verification